【内定率UP】Webデザイナーのポートフォリオの作り方|採用担当者に響く”思考が伝わる”構成術

未経験からWebデザイナーを目指す上で、ポートフォリオはあなたのスキルと将来性を証明する唯一にして最強の武器です。採用担当者に響くポートフォリオの作り方の鍵は、作品をただ並べる「作品集」にするのではなく、一つ一つの作品で「どんな課題を、どうデザインで解決したか」を語る「課題解決の実績集」にすること。たとえ架空のサイトであっても、制作意図やプロセスを論理的に説明できれば、実務経験のなさを十分にカバーし、内定を勝ち取ることが可能です。

この記事のポイント

  • ポートフォリオは実績集
  • 作品数は3〜5点がベスト
  • 架空サイトでOK
  • プロセスを見せる
  • 自己紹介も作品の一部
  • サイト自体も評価対象
目次

ポートフォリオは”作品集”ではなく”課題解決の実績集”である

「Webデザインの勉強は一通り終えた。さあ、ポートフォリオを作ろう!」…でも、一体何から手をつければいいんだろう?どんな作品を、いくつ載せればいいの?学習を終えた多くの未経験者が、このポートフォリオというあまりに巨大な壁の前で立ち尽くしてしまいます

まず、最も重要な心構えをお伝えします。ポートフォリオは、あなたの”美術の作品集”ではありません。あなたが、クライアントや会社の課題を解決できる”ビジネスパーソン”であることを証明するための”実績集”です。

採用担当者は、あなたの作品を見て「おお、美しい…」と感動したいわけではありません。「この人は、うちの会社の課題を、デザインの力で解決してくれそうだ」そう感じてもらうことこそが、ポートフォリオの唯一のゴールなのです。この記事では、そのゴールを達成するために、採用担当者の心を射抜く「響くポートフォリオ」の作り方を、具体的な比較例とステップ・バイ・ステップの解説で、どこよりも分かりやすくお伝えします。

【比較で学ぶ】採用担当者が見ているのはここ!良いポートフォリオと悪いポートフォリオの決定的違い

百聞は一見にしかず。多くの未経験者が作ってしまいがちな「悪いポートフォリオ」と、内定を勝ち取る「良いポートフォリオ」の違いを、採用担当者の心の声と共に見ていきましょう。

悪いポートフォリオの例:「ただのギャラリー」

【サイトの見た目】
無料テンプレートを少し改変したようなデザイン。作品の画像が、サイズもバラバラに並べられている。

【作品ページ】
制作したサイトのスクリーンショットが1枚だけ貼られている。
解説文:「架空のカフェサイトです。おしゃれな雰囲気を意識して、頑張って作りました。制作期間は1ヶ月です。」

【採用担当者の心の声】
「ふーん、頑張ったんだね。…で? なんでこのデザインなの? 誰向けのサイト? これでお客さんは増えるの? 何も伝わってこないな…。はい、次。」

なぜダメなのか?

  • 思考が不明:デザインの意図や目的が全く説明されておらず、スキルレベルが判断できない
  • 当事者意識の欠如:「頑張った」という感想文になっており、ビジネス視点が欠けている
  • オリジナリティの欠如:テンプレート感の強いデザインは、「自分で考えて作れない人」という印象を与える

良いポートフォリオの例:「思考が伝わる事例集」

【サイトの見た目】
シンプルながらも、余白やフォントが丁寧に設計されたオリジナルデザイン。作品が整然と並び、クリックしたくなる。

【作品ページ】
サイトの全体像に加え、こだわった部分の拡大画像やスマホ表示のデザインも掲載。

解説文(ケーススタディ形式):

  • TITLE: 架空のカフェ「MORNING SUN COFFEE」公式サイト
  • CONCEPT: 「忙しい朝に、少しの安らぎを提供する」
  • 課題: 近隣のオフィスワーカーに、モーニングセットのテイクアウト利用を促進したい
  • ターゲット: 30代の女性オフィスワーカー
  • 解決策: ファーストビューで、テイクアウト限定の割引クーポンを目立たせる/ターゲット層に響く、ナチュラルで温かみのある配色と写真を選定/スマホから3タップで注文が完了する、シンプルなUIを設計
  • 担当範囲: デザイン、コーディング
  • 使用ツール: Figma, Photoshop, HTML, CSS, jQuery
  • 制作期間: 3週間

【採用担当者の心の声】
「なるほど、未経験だけどちゃんと考えてるな。課題を分析して、ターゲットに合わせたデザインができるのか。スマホのUIも意識できているし、ビジネス視点がある。…一度、話を聞いてみたいな。」

なぜ響くのか?

  • 思考が”見える”:なぜそのデザインにしたのか、論理的なプロセスが明確に示されている
  • 課題解決能力のアピール:ビジネスの課題を自分なりに設定し、解決策を提示できている
  • ポテンシャルの証明:実務経験がなくても、「この人は入社後も考えて仕事をしてくれそうだ」という期待感を抱かせる

ポートフォリオに載せるべき4つの必須コンテンツ

「良いポートフォリオ」を作るために、最低限必要な4つのページ(構成要素)をご紹介します。

①WORKS(作品一覧)

あなたの実績を並べるメインコンテンツ。3〜5作品が適切です。詳細は後述します。量より質を重視し、自信を持って見せられる作品を厳選しましょう。

②ABOUT(自己紹介)

あなたの人柄やデザイナーとしての哲学を伝える重要なページ。経歴やスキルだけでなく、「どんなデザインで、社会にどう貢献したいか」といった情熱を語りましょう。顔写真を入れると、信頼感が格段にアップします。採用担当者は、スキルだけでなく、一緒に働きたいと思える人柄も見ています。

③SKILL(スキル一覧)

使用できるツール(Figma, Photoshopなど)や言語(HTML, CSS, JavaScriptなど)を記載します。単に羅列するだけでなく、「Photoshop:写真の色調補正や複雑なバナー作成が可能です」のように、何ができるかを具体的に書くと親切です。レベル感が伝わりやすくなります。

④CONTACT(お問い合わせ)

採用担当者があなたにすぐ連絡できるよう、メールアドレスやお問い合わせフォームを設置します。SNSアカウントへのリンクを貼るのも有効です。連絡手段が分かりにくいと、せっかくの機会を逃してしまいます

【5ステップ】採用担当者に響くポートフォリオサイトの作り方

それでは、実際にポートフォリオサイトをゼロから作る手順を5つのステップで解説します。

STEP1:コンセプトとターゲットを決める

まず、あなた自身のポートフォリオサイトを「一つの作品」として考えます。「どんなデザイナーとして、誰に(どんな企業に)自分を売り込みたいか」を定義しましょう。

例:『シンプルで分かりやすいデザインが得意な、誠実なデザイナー』
例:『ポップで楽しいデザインで、ユーザーをワクワクさせるデザイナー』

このコンセプトが、サイト全体のデザインの方向性を決定します。ブレないコンセプトは、一貫性のある印象を与え、あなたのブランディングに繋がります。

STEP2:掲載する作品を3〜5つ厳選する

  • 架空の店舗サイト(カフェ、美容室など)
  • 架空のサービス紹介LP(ランディングページ)
  • 既存のイマイチなサイトの、勝手リデザイン提案
  • 制作したバナー画像集

量より質です。自信のある作品を3〜5つ選びましょう。ポイントは、バラエティを持たせることです。同じジャンルのサイトばかりではなく、異なるテイストや業種の作品を含めることで、あなたの幅広いスキルをアピールできます。

❌ NG例:スクールの課題やチュートリアルを、そのまま載せる(オリジナリティがない)。これではあなた独自の思考や創造性が伝わりません

STEP3:各作品の解説(ケーススタディ)を書き出す

これが最重要プロセスです。「良いポートフォリオの例」で示したように、各作品について以下の項目を書き出しましょう

  • 課題:何を解決しようとしたか?
  • ターゲット:誰のためのデザインか?
  • コンセプト:デザインの軸となる考え方は?
  • 工夫した点:課題解決のために、具体的にどんな工夫をしたか?
  • 担当範囲、使用ツール、制作期間

この解説文が、あなたの思考プロセスと課題解決能力を証明する最も重要な要素です。時間をかけて丁寧に書きましょう。

STEP4:Figmaでポートフォリオサイト自体をデザインする

STEP1で決めたコンセプトに基づき、あなた自身のポートフォリオサイトをデザインします。奇をてらう必要はありません。あなたの作品が主役であることを忘れず、シンプルで、見やすく、使いやすいデザインを心がけましょう。過度な装飾は逆効果です。作品を引き立てるデザインを目指してください。

STEP5:コーディング・実装する

デザインが完成したら、HTML/CSS/JavaScriptを使って実装します。あなたのコーディングスキルを示す絶好の機会です。もしコーディングに自信がない場合は、STUDIOやWixといったノーコードツールや、WordPressの有料テーマを使って作成するのも一つの手です。ただし、その場合は「デザインに専念するため、実装はノーコードツールを使用しました」と正直に記載しましょう。誠実さは評価されます。

【未経験者向け】実績ゼロからポートフォリオに載せる作品を生み出す3つの方法

「そもそも、載せる作品がない…」という未経験者の悩みを解決する3つの魔法をご紹介します。

方法①:架空サイトを本気で作る

これが王道です。「近所にこんなカフェがあったらいいな」「自分の趣味の道具を売るECサイト」など、自分が心から作りたいと思える架空のサイトを、企画からデザイン、実装まで本気で作り込みましょう。熱量のある作品は、必ず人の心を動かします。架空だからこそ、自由に理想を追求できるメリットがあります。

方法②:既存サイトの”勝手”リデザイン提案

世の中にある「もっとこうすれば良くなるのに…」と感じるWebサイトを、勝手にリデザインし、改善提案としてポートフォリオに掲載する方法です。これは、あなたの課題発見能力と提案力をアピールできる、極めて効果的な手法です。既存サイトのどこに問題があり、どう改善したかを明確に説明することで、分析力とデザイン力の両方を示せます。

方法③:友人・知人のサイトを無償(または格安)で作らせてもらう

もし可能であれば、これが最もおすすめです。たとえ無償であっても、「クライアント」という他者の要望に応えて制作した経験は、何物にも代えがたい実績となります。実際のヒアリング、要望の調整、納品までのプロセスを経験できることは、面接でも大きな強みになります。友人・知人の小さなお店や個人事業主の方に声をかけてみましょう。

Webデザイナーのポートフォリオに関するよくある質問

作品のクオリティに自信がありません。載せても大丈夫ですか?

大丈夫です。未経験者の採用では、完成度そのものよりも「どれだけ考えて作られているか」「伸びしろがあるか」を見ています。自信がなくても、制作意図やプロセスをしっかり言語化できていれば、十分に評価されます。むしろ、完璧を目指して何も公開しないことの方が問題です。まずは公開して、フィードバックをもらいながら改善していくことが成長への近道です。

ポートフォリオは、Webサイト形式でないとダメですか?PDFではダメですか?

Webサイト形式が圧倒的に推奨されます。なぜなら、ポートフォリオサイト自体が、あなたのデザインスキルとコーディングスキルを証明する最高の作品になるからです。PDFでの提出を求める企業もありますが、まずはWebサイトを用意するのが基本です。両方用意しておけば、どんな企業にも対応できます。

ポートフォリオサイトを公開するサーバーはどうすればいいですか?

XserverやLolipopなどのレンタルサーバーを契約し、独自ドメインを取得するのが一般的です。年間1万円程度の費用がかかりますが、プロとして活動するための必要経費と考えましょう。GitHub Pagesなど、無料で公開できるサービスもあります。独自ドメインを持つことで、プロフェッショナルな印象を与えられます。

ポートフォリオは一度作ったら完成ですか?

いいえ、ポートフォリオは常に進化させるべきものです。新しい作品ができたら追加し、古い作品は削除またはアップデートしましょう。スキルが向上したら、過去の作品をリメイクするのも効果的です。定期的に見直して、常に最新のあなたを反映させることが重要です。

何枚くらい作品を載せればいいですか?

3〜5作品が適切です。10作品以上載せても、採用担当者は全てを丁寧に見る時間がありません。量より質を重視し、自信を持って見せられる作品だけを厳選しましょう。1つ1つの作品に対して、丁寧なケーススタディを書くことの方が、量を増やすことよりも遥かに重要です。

最高のポートフォリオで、自信を持って未来の扉を叩こう

ポートフォリオ作りは、Webデザイナーになるための道のりにおける、最後の、そして最も過酷な試練かもしれません。しかし、この記事で解説した「課題解決」という視点を持って取り組めば、あなたのポートフォリオは、単なる作品集から、あなたというデザイナーの価値を雄弁に語る、最強の営業ツールへと進化します。

完璧なポートフォリオなど存在しません。大切なのは、今のあなたの実力と情熱の全てを、そこに注ぎ込むことです。最高のポートフォリオを完成させ、自信を持って、未来のクライアントや企業の扉を叩きましょう。

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この記事を書いた人

DESIGN PALLET(デザインパレット)編集部は、未経験からWebデザイナーを目指すあなたが、**「自分らしい働き方」を描くための絵の具(パレット)**となることを目指しています。

数多く存在するWebデザインスクールを、「カリキュラムの質」「サポート体制」「卒業後のキャリア実績」「受講生のリアルな口コミ」など、独自の厳しい基準で徹底調査。「怪しい?」「仕事がない?」といった不安な噂にも切り込み、忖度のない分析を行っています。

「転職してキャリアアップしたい」「副業で収入を増やしたい」「学生のうちにスキルを身につけたい」など、読者一人ひとりの目的に合わせ、最適な学習環境選びから案件獲得までのロードマップを提案。

挫折しがちな独学の悩みや、プロになるためのマインドセットまで網羅し、あなたが**「Webデザインを武器に、自由に活躍する未来」**を実現するまで、DESIGN PALLET編集部は情報のアップデートを続けます。

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